新春対談(2020年)

※この記事は、「東京保険通信」(2020年1月発行)に掲載されたものです。

■二人が知り合ったきっかけは?

山田:きっかけは代協(※)の城北支部です。城北支部に入ったのは当時支部長だった梅澤さんから誘われたからだけど、大和さんも同じくらいの時期に入会したばかりでしたね。当時は30前の若い人がいるなって印象だったよ(笑)。
(※) 一般社団法人損害保険代理業協会の略称。損害保険代理店の業界団体。

大和:そうですね。私が代協の城北支部に入ったのも梅澤さんが支部長になる直前なので同じくらいのタイミングでした。保険会社から父が社長を務める大東京保険サービスに戻って数年くらいだったと思います。

■実際に合併に至った理由をお聞かせ下さい。

山田:いきなり合併をしましょうと決まったわけではなく、最初は城北支部の懇親会の時に代理店の将来の話をしたのがきっかけです。その時に現状や将来に対する危機感をお互いに持っていたということは間違いなく思っていました。

大和:そうでしたね。3年くらい前に山田さんと代理店の将来の話しをして、夢物語ではなく、共に進んでいけるような感じがしたので、本格的に合併へのビジョンが定まりました。

足掛け3年の計画で実現した合併

山田:それは相性が良いというだけではなく、現状や将来に対する危機感を解消するための方向性が一致していたっていうのもあるな。

大和:解決するための考え方が一致しているのが大きいですね。それは表面的な話ではなく、具体的な手法まで。意見交換すると大体合う。

山田:あとは、城北支部のイベントの企画やミーティングの進め方等も大和さんに相談して違和感がなかったです。

大和:城北支部で当時私が支部長だったとき、山田さんが事務局長というポストで色々と連携が取れていたというのもありますね。支部活動での連携を通して、お互いの基本スタンスを知り合えたのは大きいことでした。

山田:あとは、会社としての新しい広がりを求めたというのもあります。大和さんはニュースレター(現 東京保険通信)やSNS等の情報発信に力を入れていたので、自分では出来ないことを取り入れることができるなというのも狙いです。

大和:私からすれば、山田さんが行っていた顧客対応履歴等は当社では出来ていなかった部分なので、お互いの弱点を補えたような感じですね。加えて、法人契約が多い旧大東京保険サービスでは、個人のお客さまに対する提案やフォローが弱い感じていました。個人のお客さまが多い旧東京保険プランナーズのノウハウを活かせるというメリットもあります。

個人・法人お互いの強みを活かす

山田:それから約3年間、合併するまで毎月定期的に打ち合わせをしたよね。

大和:そうですね。別に途中で止めても良かったはずなのに(笑)。打ち合わせと飲みに行く時間を合わせると、毎回延べ5時間くらい二人で喋り続けてました。

山田:経営のことだけではなく、保険の仕事や商品のことも話したよね。お互い保険会社は違えども、保険の知識や事故対応等の経験はそれぞれ積んできているなっていうのもある。城北支部の勉強会のときからマニアックな部分や理屈の話では、大和さんと思考が似ているなと感じていたけど。そういえば、大和さんはお客さまに対して事故に関するセミナーもやっていたね?

単に保険を売るだけではない価値創造

大和:交通安全講習会のことですね。自動車保険の大口契約者向けに定期的に開催していて、オリジナルでプレゼン資料を作成してお客さまの現在の事故状況や事故の映像による注意喚起を従業員さんに伝えています。あと今年は建設業様向けに工事保険に関するセミナーを開催しました。

山田:そういったセミナーをお客さま向けに開くというのは、旧東京保険プランナーズの時代にはできていなかったので、この点は新会社としてお客さまサービスの充実として積極的に展開していきたいですね。

大和:「単に保険を売るだけではない価値」を伝える意味でも是非そうしたいです。

■合併への計画を行う中で苦労したことは?

大和:色々と考えることは多かったけれど、特に苦労したのが経営理念でした。たった2行の経営理念を考えるだけで4ヶ月くらいかけています。「こういうふうにやりたい」とか「この文言はどうでしょう」とかパーツを少しずつ作っていって、最終的に組み合わさって、2行の経営理念が出来上がりましたね。

山田:そうですね。会社を1つにするとはどういうことかって考えた時に、まず思い浮かべるのが経営理念。実際にやりたいことは多いけど、それを経営理念にまとめようとするとどうしても抽象的になってしまって、何を表現したいのかがよく分からないということが多々ありました。ただ、そのように色々と思考を巡らせるのは何だかんだ楽しかったな。

合併告知、そのとき社員は!?

■社員に合併を伝えた時の反応はいかがでした?

大和:特に反対の声はなかったです。思いつきではなく、時間を掛けて出した結論でしたから。でも、社員の立場としては期待と不安が入り混じっていたかなと思います。

山田:全体的には悪い反応ではない様子だったかな。当然ながら社員の皆さんには一定の理解を得ないと合併できないとは思っていたので、理由や今後の展望等はちゃんと説明しました。それにそれまで約2年間1ヶ月に1度、それぞれの事務所に行って2人でミーティングをしていたので、お互いの社員さんの顔は分かっていたからね。

大和:いずれにしても、新しい体制を1つずつ作り上げることが出来たのは、ここまでついてきてくれた社員の皆のおかげだと思います。私達の考えに全員がついてきてくれたのは本当にありがたいことです。

山田:まったくその通りです。

お客さまへの3つの約束

■今後会社として取り組んでいくことを教えて下さい。

山田:取り組んでいくことは山程あるけど、特に会社案内の3つのお約束である「素早く正確な対応」「最適な補償のご提案」「安心のアフターフォロー」に取り組みたいと考えています。この3つは保険会社や約款が違っていても、お仕事として約束していることなので、会社全体で浸透させていければと思います。会社案内ではお客さまに3つのお約束を伝えているけれど、実際に行動に移すとなるとなかなか難しいのが現状です。また、CTIを入れたので電話が鳴るだけで誰からかかってきたのか分かるようにして、すぐに対応できるような体制作りも進めたね。

大和:そうですね。保険会社の取り扱いも増えたので、それぞれの保険会社の良い商品を比較したり、社員全員の知識レベルを上げたりして、お客さまに最適な保険をご案内出来るようにしたいですね。人数も増えたので、仕事に対する心構えや事故の対応については、属人化しないように誰でも対応できるような標準化を目指していきたいと思います。当社では数年前に新卒者を採用しました。現在、入社4年目と3年目になり重要な戦力として活躍しています。今後も人材を採用・育成しつつ、安定的に売上を拡大できる会社にして行きたいです。

山田:そうですね。合併前は、大和さんのところには若い社員がいるな、くらいに思っていましたが、実際に同じ職場で働くと、色々な刺激を受けます。

大和:正直、人を採用すること、特に新卒採用は時間も労力もお金もかかります。また、この規模の会社で新卒を2名も採るのはかなりの挑戦だったと思います。

でも、これを乗り越えることで新しい可能性が開けると思います。

山田:課題は数多くありますが、人の採用と育成も重要な取り組みですね。

100年後も選ばれる会社を目指して

■今後の目標を語って下さい。

山田:とにかく頑張るというのが第一ですね(笑)。まだまだ多くの問題を抱えているので、将来に向けて1つ1つクリアしていくのが今後の課題ですね。ただ、課題がなくなることは永遠にないので、課題が尽きないように仕事をしたいと思います。

大和:合併をするということは、もう後戻りができないということでもあるので、全力を尽くしたいと思います。お客さまや保険会社からは会社がステップアップしていく姿を見てもらいたいです。例えば、お客さまに提供する情報の質が良くなったりすることで喜んでもらえると良いですね。

山田:そうですね。お客さまには安心感を伝えられると良いですね。

大和:結局のところ経営理念である「保険代理業の新たな価値を見出すことで心豊かな社会の創造に貢献する」ことを目指すということになります。日々進化し続けて、人が入れ替わっても変わらない会社にしていきたいですね。

山田:最終的には100年後も選ばれ続ける会社にしていきたいと思います。常に人のために役に立っている会社じゃないと存在価値がないと思うので、そのために何をするかという課題を見つけていけば、100年後でも会社は続いていると信じています。

インタビュアー 高山航

投稿者プロフィール

大和親英
大和親英代表取締役社長
生年月日:1978年11月14日
茨城県水戸市生まれ、東京都北区育ち
都立北園高校、法政大学工学部卒

大学時代は勉強はほどほどに済ませ、バックパッカー(海外貧乏一人旅)を、卒業後は父と同じ保険業界に足を踏み入れ、過酷なノルマに追われて過ごす。社会の厳しさを体験しつつも、保険を通して「人とふれあう営業」の喜びとやりがいを感じるようになりました。